「良いレッテルが人を育てる」

 肌寒い日が続いておりますが、焚火や焼き芋などに取り組むには楽しい季節となりました。スポフェスはにじ組さん限定で体育館にて開催させていただきましたが、その他の学年も園内でのミニスポフェスとして、子どもも職員も笑顔で一所懸命取り組んでいました。ダイジェストムービーとして配布する予定ですので、少しお待ちください。

 さて、皆さまは、目の前のお子さんの良いところ、長所、魅力は何でしょうか。「日経サイエンス」にこんな実験が掲載されていました。アメリカの大学で、アジア人の女子学生に、数学のテストを実施した実験です。テストの直前、教授は学生たちにこのような一言を伝えました。「女性は男性より数学の能力が劣るよね」すると女子学生たちの点数は、通常より下回っていたのです。しばらく経って同じ学生たちに、再び数学のテストを実施して、今度、教授はこう伝えました。「アジア人は他の民族より数学の能力が高いよね」その結果、アジア人の女子学生たちは通常より上回る点数を獲得しました。これは、能力を発揮するかどうかは、本人の実力以外の何かが作用しているかを確かめるための実験だったのです。そこでわかったのが、いわゆる「先入観の罠」が人を大きく左右するということでした。

 人の脳は、前提が変わることで、比較的簡単に騙されてしまうのです。同じことが日常でも起きます。「あの人はちょっとクセがあるよ」と言われて紹介された人を、「どんなクセがあるのだろう」と探してしまう。そういう前提なしにその人に会えばよい部分が見えるかもに関わらずです。

人に悪いレッテルを貼った瞬間に、悪いところばかり見えてくる。レッテルというのは思い込みに過ぎないのに、レッテルは、人の脳を簡単に騙してしまいます。
「この人はこうだ」と勝手に決め付けて、レッテルを貼ってしまえば、その人の悪いところを探し出そうと脳は働くのです。この実験を逆に使えばどうでしょうか。

 「あなたは素晴らしい力を持っている」という根拠がなくとも先にレッテルを貼ってみる。そうすれば、その人の良いところを探し出そうと脳は動いてくれるかもしれません。
先日、友人に、「人に初めて会った時、その人の良いところを3つ見つけて伝えるようにしたら、仕事も人間関係もうまくいくようになった」と言っていたので、私も見習って、最近は少しずつ実践するよう頑張っています。

 レッテル、先入観という単なる思い込みで、目の前の人の良いところ、子どもたちの長所、魅力を見るチャンスを逃さずにいたいなと思います。

 少しずつ、生活発表会に向けて計画を進めています。子どもたちの魅力にフォーカスして、どんな表現にするか、子ども、職員一丸となって楽しみながら取り組んでいきたいと思います。今年度は、未満児と以上児に分けての開催となり、少し寂しくもありますが、例年通り、創意工夫しながら、おへそらしいエンターテイメントを創りあげていきたいと思います。どうぞ、お楽しみにしていてくださいね!


おへそグループ統括園長 吉村直記

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