新年度2か月が過ぎ、子どもたちの様子もずいぶんと変化し、穏やかな表情を見せてくれるようになってきました。引き続き、一人一人に愛情をかけ、成長をサポートできるよう努めてまいります。
さて、本日は、おへそグループに長年在籍している中高等部の生徒(ヒロキくん―中学2年生)に関するエピソードをご紹介させていただきたいと思います。
先日、ヒロキくんは、通学路のゴミ捨て場にゴミが散乱しているところを見つけました。カラスが荒らしたのかもしれません。日頃から奉仕の心を持つヒロキくんは、ゴミ捨て場の近くのお家のチャイムを鳴らし、「ゴミ捨て場にゴミが散乱していますので、もし、袋をいただけましたら、掃除をさせていただきます」と申し出たそうです。ゴミ袋をいただき、ゴミ捨て場を綺麗に掃除し、その後、中高等部にいつもの時間よりも遅れて到着しました。
つい見て見ぬふりしてしまうような状況で、掃除を申し出ることのできる勇気、誰が見ていなくとも行動できる優しさは、本当に素晴らしいと思います。大人にも簡単に真似できるような行動ではありません。
ヒロキくんに習って、同じような行動ができるよう努めていきたいと、身が引き締まる思いです。ちなみに、ヒロキくん、中高等部に遅れて到着した理由を職員が聞いてはじめて教えてくれましたが、おそらく理由を聞かない限り、このエピソードは本人しか知らないものになっていたかもしれません。頭が下がります。
このように、私たちは子育てや子どもたちを通じて、大人自身が気づかされること、学ばされることが往々にしてあります。ヒロキくんのように、自分にとっての幸せ、心地よさだけでなく、「利他の心」=「自分の利益だけを考えるのではなく、周りの相手に思いやりをもって尽くそうという心」を少しでも持ち、私自身も、引き続き、喜んでいただける場所づくりを目指していきたいな、と思います。
これから雨シーズンに入ります。
時に、屋外での活動に少し制限が出てきますが、自宅でも雨を楽しめるポイントをご紹介させていただければと思います。
■雨でも通常運転(傘やカッパを活用)
雨が降ったから室内遊びではなく、雨が降っても大きな予定変更をせず、傘やカッパなどのアイテムを使うことを考えてみる。
■雨の音に耳を傾けてみる
雨の音に耳を傾けてみると、子どもたちには新たな発見があります。
■雨水でお絵かき遊び
雨水をカップに溜めて、その水で雨の絵を描いて遊ぶのもおすすめです。
■生き物たちの観察
雨の日にしか現れない生き物や植物の状態を観察することも、子どもたちにとって大切な体験です。カタツムリやカエルなど、雨が降って活発な様子を観察してみましょう。
■てるてる坊主作り
晴れることを願って、てるてる坊主を作るのもおすすめです。
保育の中でも、「雨なので、できない」ではなく、「雨の日だからこそできること」を子どもたちと共に考えながら、日常を楽しんでまいりたいと思います。