「あこがれによって 人は育つ」

先日の生活発表会は、たくさんのご協力とご参加をいただき、ありがとうございました。
残念ながら、体調不良等で参加が難しかったお子さんや、ご家族もあったかと思いますが、ぜひ、発表会まで楽しみながら練習してきたお子さんを大いに褒めていただければ幸いです。日々の保育の中で可能な限り、その子が輝くような機会を設けてまいりたいと思います。

 さて、今月は、毎月様々な業種の「おとな」を、学道場の子どもたちと掛け合わせている「はなしてつながるおへそのわ」の取り組みのお話をさせていただきます。美容師、警察官、教員、公務員、医者、音楽家、料理人、介護士、保育士、カメラマン、経営者…などなど、これまでたくさんの業種の方々にご登壇いただき、「仕事のおもしろさ」と「人生観」について熱く語っていただいております。

 子どもたちには、夢を持つ前に「あこがれ」が必要だと思っています。「先生になりたい」の前に、「こんな先生になりたいから、先生という職業に就きたい」と、憧れを抱く方が先なのではないかと思うのです。私も事実、空手の恩師に出会い、「こんな人間になりたい」「こんな先生になりたい」と、心から湧き上がるものがありました。

 子どもたちには、そんな憧れを抱ける機会をたくさん経験して欲しいと願っています。先日は、佐賀県で唯一の琵琶奏者であり、世界の音楽コンクールでも輝かしい実績のある北原香菜子先生にお越しいただきました。演奏の素晴らしさは言うまでもないことですが、「とにかく何でも『やってみよう』という気持ちを持って、興味のないようなことでも、どんなことにもチャレンジしてみた。がむしゃらに様々なことにチャレンジしていくうちに、琵琶に出会い、続けるうちに、仕事になっていきました。みんなやりたいことがなくてもいい。まずは何事にもチャレンジしてみることよ。」と、子どもたちにメッセ―ジを送ってくださいました。北原さんは、子どもの頃、外交官という目標があったそうですが、今では琵琶というものを通して、世界を舞台に外交をしていると思っているとのことでした。好きなことを突き詰めていくと、それが気づかないうちに仕事になっていく。という話に、子どもたちは、目を輝かせ、私自身が子どもの頃に感じた「あこがれ」を抱いているような印象でした。

 私たち保育従事者は、親御さんの次に出会う貴重な「おとな」であると強く認識しています。未熟なところばかりですが、少しでも子どもたちにとっての「あこがれ」であれるよう、職員一同、引き続き精進してまいりたいと思います。今年度も残り2か月。年長さんの卒園、中学、高等部の創立、たくさんの職員の産休育休等、出会いと別れのシーズンで、園長の涙もどうなることやら・・・。日々の幸せを噛みしめながら、進んでいきます。いつもありがとうございます。             

おへそグループ統括園長 吉村直記

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