おへそグループの保育で、大切にしているのが「子どもと共に創る」ということです。
「子どもと共に創る」とはなんでしょうか。
私たちが、子どもに「やってあげていること」の中で、「共に実践できることはないか?」と保育を疑ってみること。
保育は、「子どもを動かす」ではなく、「子どもの心が動く」ものでありたいと思っています。
子どもたちの「やりたい」を引き出し、子どもたちがそこに自ら向かい、それを保育者が見守り、保証していくアプローチです。
そして、そのプロセス自体に子どもを関わっていただくことはできないかを模索してみます。
子どもたちが遊ぶ環境を準備してあげる。のではなく、子どもたちが遊び環境を共に創ることはできないか。という具合いです。
事前準備、掃除、整理整頓など、子どもたちの空間である園や活動の中に、「子どもと共に」できることが隠されていないかを考えることが大切です。
昨日、年長の先生が「森のようちえんでスープを飲みたいね」と企画段階でなったようです。
そこで、子どもたちに、どんなスープが良いのか、どんな材料が必要なのか。誰に作ってもらうのか。などを考えてもらいました。
結果的には、コンソメスープを作ることを決め、子どもたちが材料の申請を自分たちで行い、買い出しに行くことになりました。
「やってあげる」のではなく、「共に創る」です。
一方、「やりたいことをやりたいようにさせる」というのもちょっと違います。
適切なルールを伝え、子どもたち自身がはじめて、自分でやりたいことができるようになります。
例えば、折り紙をやりたいように使えば、ぐちゃぐちゃに丸めて捨てることもできます。
でも、折り紙の折り方を丁寧に伝えることで、子どもたちはそれをマネしたり、応用したりして、自分で折りたい折り紙を折れるようになります。「やりたい」を応援することは、プロセスを丁寧に教え、共に、「やりたい」に向かうことでもあります。
またまた、違う視点ですが、
子どもたちの「やりたい」はとても狭い視野の中で選びます。
年長さんにフラットに「やりたいこと」を聞けば、ポケモン、ゲーム、滑り台!とか、になります。
その選択肢を見せ、経験させ、視野を広げるために日々の当園の「プロジェクト」があります。
様々な活動を通して、子どもたちの発見や体験の幅を広げ、「やりたいこと」の幅を広げてあげるイメージです。
森のようちえんに行って、どんぐりを拾ったら、「それで母の日のプレゼントを作ってみようか」と子どもたちと考えてみる。
とか、お花を拾ったら、それを使って、おままごとを明日してみようとか。
そうやって展開していけるのが、今度は、当園の「フリーウィーク」です。
日常の中には、子どもたちと共に創る。がたくさん、隠されています。
子どもたちと共にできること、子どもたちと共に創れること。