「世界一幸せな子どもに親がしていること」著Rina Mae Acosta&Mihcele Hutchison

本日は、おへそグループでキッズデザイン賞2018受賞記念講演会を開催。

県内外から多くの方にお越しいただき、子どもの育ちについて共有できたことは素晴らしい機会となりました。ありがとうございます。

さて、本日の図書は…

「世界一幸せな子どもに親がしていること」著Rina Mae Acosta&Mihcele Hutchison

2013年オランダは、ユニセフ子どもの幸福度調査「総合」および「教育」部門で1位となりました。

幸福度世界一のオランダに隠されたオランダメソッドとは?

まとめていますので、原文と異なる場合がございますのでご了承ください。

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先進国29ヶ国の中で、オランダの子どもは世界一幸せな子どもであると発表された。

じつに95%以上の子どもが自分自身は幸せであると認識していた。

オランダの子育てを総括すると、

・オランダの赤ちゃんはよく寢る

・オラダンの子どもは小学校の宿題がほとんどない

・オランダの子どもは自分たちの話をきちんと聞いてもらえる

・オランダの子どもは保護者と一緒でなくても外でのびのびと遊べる

・オランダの子どもは両親と過ごす時間がたくさんある

・オランダの子どもはお古のおもちゃでも大喜びする。小さな幸せを感じることができる。

オランダの思春期の子どもにはいわゆる反抗期が見られない、という。

傲慢な気取った態度を格好良いとは思っていない。大人らしい自信を持ち合わせ、物事に対処できることを望んでいる。

10代の子どもたちが、ボーイフレンドやガールフレンドと外泊を許されることが多くあるが、一方で、10代の妊娠率が世界的に見てもっとも低い。なぜ、このようにオランダの子どもたちは自律しているのだろうか。

なんでも家族に話せるオープン関係と、その反面、子どものしていることにあまり口を出さない絶妙なバランスの間で成り立っている。

オランダのお父さんたちは家事や育児を当たり前のようにお母さんと分担し、仕事の休みの日には子どもの世話をし、小さい子どもをお風呂へ入れる。家族と夕食を囲み、家族と一緒にいる時間を多くつくっている。

オランダの小学生に宿題はなく、放課後に友達の家へ遊びに行ったりと、とてつもない自由を満喫している。

オランダの子はよく遊ぶ、子どもらしく遊ぶ。遊ぶということは、子どもに多くのことを教えてくれる。外で活動的に遊ぶことは、子どもを訓練し、感覚を磨くという、子どもの成長に必要不可なことだ。大事な感覚は、荒々しく整備されていない状態で磨かれ、天気の悪い中でも子どもに外で遊ぶよう促すことは、子どもの忍耐力を成長させる。

オランダには、殺人や子どもの誘拐といった犯罪ももちろんあるが、それに伴う心配事をあおるような報道はなく、子どもたちに迫りくる多くの危険に個別に対処し、物事をうまく相対的に捉えることができる。

オランダではこのような態度を「relativeren」という。この言葉の意味は、幼児誘拐や小児性愛者による犯罪やあらゆる惨事が起こるのではないか、子どもたちが溺れるのではないか、交通事故に巻き込まれるのではないか、とあれこれ心配するよりも、子どもたちが溺れないように泳げる指導をする、交通事故に巻き込まれないように自転車の乗り方や道の渡り方を教えるというように、危険に備えて良い点と悪い点を教え、自分で判断させる。

多くの国では、競争し、試験や成績で自分の価値を比較し、いつも成績優秀者であろうと努力する。この種の競争で、子どもがいつも褒められるよう人の目を意識したり、他の子どもと比較するよりも、自分自信の努力の積み重ねを自分で評価できるようことが良い。

OECD(経済協力開発機構)の2015年の調査において、「学校は行きたい場所」「学校でのストレスが少ない」というふうに子どもたちが感じている。「学校が好きかどうか」という項目でオランダはとても高い点数である。

心理学専門誌「Psychology Today」の記事の中に、ピーター・グレー教授が、アメリカ教育において問題と思われることを以下のように書いている。

「先生がいつもきちんと正しく予測できるとは限らないのに、子どもは早いうちから、

学校の中で自己決定や自己認識よりも、

先生がどのように選択して判定するかが重要だということを意識しはじめます。

すると、こんなことが起こるのです。一生懸命勉強しているのに成績が良くない。

その原因は、ちょうど先生の望むような勉強の仕方をわかっていなかったか、あるいは先生が質問しようとする問題に正確に答えられなかったということだ。

だから、大多数の学生が夢中になるのは、能力を伸ばすことではなく、いかに先生の意向を察知し、良い成績を取るかということになるのです。

学校の成績と試験の結果をもっとも重視することにより、学生は本来あるべき姿を失っています。」

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子どもの興味関心に沿いながら、人との比較ではなく、それぞれの努力を評価する。

家族の時間を大切にする。そして、「relativeren」という考えを大切にし、危険をあおるようなアプローチではなく、危険をしっかり理解し、それをどうすればよいか自分で判断できる子どもを育む。

子どもが幸せを感じるメソッドは以外にも身近にあるように思います。

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